2007'12.31 (Mon)
タイトルなし


しかし、1番問題だったのが、朕が連れ去られてからの後半戦…
言葉も覚え、流暢に話せるものの、ラストに備えて、成長具合が微妙なコズでいなければならず
加えて、しゃぼん玉のシーンから、貰い手が見つかったとムゥマ達が喜ぶまでのシーンは
後付けで脚本が書かれたもので
さらに、「ラビ…ほんとに恋愛感情ないでしょ…」
と、えんちゃんに1番怒られてた部分(*_*)
自分でも、小手先だけだなぁと違和感を感じていたものの…
恋愛感情をどうするか…
ムゥマ役のトコロテンに甘えてみる。
しかし、トコロテンは彼女がおり、彼女一筋なのと、なぜか引け腰で
コズではなく「ラビ」の気持ちが傷ついたのが悲しくて、怖くなったのが前提であった。
三月の「闇の王」という舞台で、えんちゃんが演じたアースという役に、1番素直に甘えられていたのは、私だったというアンケートがあった
私はえんちゃんに普段から甘えさせてもらっている
甘えてもいいという前提がある。
「命」の時も、諭吉と夫婦をやりたいと言ったのは、普段からの諭吉が甘えさせてくれるからやれるという前提があった。
そういえば、さおりんが言ってたなぁ…「私はお芝居はお芝居として役になって生きるけれど、ラビさんは自分の感情を全部使ってやるんだなってびっくりしました」
って…。そうだよねえ〜…ほんと、こうやって一段落ついて考えると
私は「自分」の感情を使ってお芝居をする
その点では、役と自分が割り切れていないぶん「プロ」にはなれないダメな役者な気がする
きっとそこは賛否両論だと思うので、あまり何も言えないけれど
とにかくこの「恋」をして、心臓が作られるシーンは、めちゃめちゃ苦労した(:_;)
クリスマスの物語のバクとのシーンで、初日に痛恨のミスをした私は
諭吉を怒らせ、さらにその間にえんちゃんを入らせて迷惑をかけたということ
他の役者さんにも、ミスを指摘され
とにかく舞台に萎縮をした
2ステージ目からは舞台袖でずっとそこのセリフをつぶやいていたし
反省会では「人に迷惑をかけずにまたできなかったので、次は迷惑かけないように頑張ります」
と、ずっとそればかり…
えんちゃんに電車で「ラビ、もっと100出さなきゃだめだよ。自由にやりなよ。」
と言われても
とにかく迷惑をかけるのが怖かった。無難に…無難に…
でも、みんなはとても楽しそうで、アドリブとかをのびのびとやっている
でも、私は「ノーミス」ただそれだけ。私がノーミスで主軸になる上で、皆が自由にやれてればいい
だけど、そんな私は一度も褒められることは無かった
アンケートや、お客様には、賞賛をいただいても
迷惑をかけた上で褒められることに申し訳なくなったり…
無難にやろうとしたら、無難な100しか出ないけれど、100を出している
でも、100を出せと言われても、小さなことを怒られる…
「命」では、主役にそんな風に誰も要求しなかったのに、何故私だけそこまで要求されるんだろう?
私に才能はないよ、求めないで…求めないで…
自由なんかなにもなくて、今泣いたら、自分一人の涙で全部を壊す
無難に…無難に…
私が泣いていたのはアダルトしか知らない
愚痴すら言わないでいようと思った。存在じたいも穏便に…
とても、孤独だった
ステージの光りの中で与えられる暖かさだけが救いだった
スポットのあの光りの中の美しかったことを、私はきっと一生忘れない…
マビノギの友達のコバンが、コズのイメージにぴったりだと思ったというネックレスとイヤリング
とっても素敵なアクセサリーで、とってもお気に入り…コズの花「ローズ」花言葉は「愛」がモチーフで、すごく嬉しいかったのと共に
コバンから添えられていたカードにこう書かれていた
「人を幸せにするだけじゃなくて、自分も幸せにならないとダメだよ。みんなが幸せになれる舞台の成功を願ってるよ。」
私はその夜、泣きながら寝た。
それが私にできるのかな…できてるのかな…
わからないまま劇場に行き楽屋に一人でいる私に
諭吉が問い掛けてきた
「ラビさん、舞台は楽しい?」
あ…コバン…そう思いながら、下から響く楽しそうな皆の声を聞きながら
私は何も言えず、ぶきっちょに笑った
それまで舞台は楽しくなんかなかったし、楽しくない…なんて言葉に出したくなかった
その後「がんばる」とだけ行って、その場をやりすごし
一人でいると、アダルトがきて、抱きしめてくれた
「ラビさんが、みんなの事を思ってるの、私は知ってますよ」
って…。私は腕の中で、誰かが来るまでの短い時間、少しだけ泣いて深呼吸をして、舞台袖に行った。
そして舞台が始まる前の袖で、諭吉と、えんちゃんが、私を笑わせようとしてくれていた
私はえんちゃんに聞いた
「えんちゃんは私に期待をしてるから言ってるの?」
「そうだよ。」
諭吉が言った
「ラビさん、楽しみましょう。」
さあ、どうする?
うん、やってやる
見ててね、えんちゃん
腹をくくろうと思った。
「好きにやればいいのに」と言われても
「できない。やったら迷惑かける。」
そんな風に泣くことに怯えるなら
私が今回、責任をかけてやろうとしたことはなんだ?
見てろよ、やってやる
「ねぇ、えんちゃん、セリフ変えていい?」
「え?!どんなふうに?!」
「わかんない。でも、話しの本筋は変えない。きっかけセリフはちゃんと言う。」
私たちは、生きていて、次の一秒後を予測できるだろうか?
誰かと話しているとき、音楽を聞いて、足がゆれるとき
そこにいちいち考えてやったり、いったり全てしてるだろうか?
私はそうは思わない
だから、そこまでのバクやムゥマ、朕…ジュンコやマサト…そこで過ごした経過によって
「今」の感情は変わる
だから、その時にならないと私もわからない。それでも
「好きにやっておいで。」と言ってくれた
ありがとう
解き放たれた気がした
そのステージで「コズ」にやっとなった気がした。
コズになると、自然に「〜したい」が思いつく
だから、暗転あける直前にトコロテンに耳打ちをした。「だっこしってやるから。」
他にも、実は階段から私は飛び込み全転をしようとした時もあったし(諭吉が危機感を感じて止めに入って、だっこになったけどf^_^;)
諭吉にだっこされてはしゃぎすぎてあばれて
支えきれなくなるまで無理な体制をとって後頭部を打ったり…
舞台で本当に「コズ」になると、痛いことがわからない
だって、痛いことがコズはわからないから
だから、ほんとに冗談でも比喩でもなく、体中はボロボロ(-.-;)
でも、いいの
「貴方はなんのために舞台をしているんですか?」
何回も何回も問われた
「約束のため」
私は…自分が目立つためでも、自分が有名になるためでもない
私にある全てを使って
「一年間どんなことがあっても協力する」
あのとき私の命を助けてくれたえんちゃんのため
そのために、舞台をよくしたい
じゃあ、舞台をよくするためにどうするか…
えんちゃんの劇団を有名にする夢のためにどうするか…
今を成功させなければ「次」はないから
次を考えるなら「今」をやれ
そのステージをトコロテンはおもしろかったと言ってくれたし
裏にいて泣きそうになったと、あこちゃんが言ってくれたし
やっと、初めてえんちゃんから褒めてもらうことができた。
まぁ、それでもえんちゃんは「もっと」と、満足を最後までしてはくれなかったけれど
最初の自分が100だと限界を感じていた以上に、きっとえんちゃんは私を信じてくれていたから
それを越えていけたんだと、今、改めて、感謝の気持ちと、私を信じていてくれた大きな愛情に尊敬をする。
えんちゃん、最終日、障害者さんのことでゴタついたとき
私は、このせいで、えんちゃんが仕事を辞めさせられたらどうしようと思ったら泣きそうになったよ
えんちゃんは笑ってて
えんちゃんは、辛くても人のために笑うから
だから、私はラストステージは、えんちゃんが仕事を辞めさせられても惜しくなかったと思うようなステージにしようと思って舞台に立ったよ。
だからB4の失敗の時、私は2階で泣いた
何のために長くやりたいの?と聞いた時、バンビは自分のためじゃなく「TOYの世界を盛り上げて、次のラビとかのシーンにつなげるため」って言ったから「いいよ」って言ったのに
もう、とにかく悲しくて、泣いて、諭吉に、抱きしめてもらって
「おれら三人がもっていこうな」
そう言ってもらって、瞬時に気持ちを切り替えて舞台に立ったりもした…
「リリー…」
そう呼ぶ時は、こころで、えんちゃんに呼びかけた
「笑ってるコズにしか価値はないの?」
そうだよね、さおりん…
「泣いても、笑ってもコズだ。人間の感情なんだから、全て愛しいもの。」
そう認めてくれる誰かが欲しくて私たちは、笑顔のむこうに悲しみを抱いてもがく
「私は貴方のために生きようと思った。全てを犠牲にできた。でも、貴方はそうじゃない。どれだけ私が傷ついたと思ってるの?」
見にきてくれている私の友達のことを思う
「絶対なんてありはしない」
ね…。きっと、コズに思いを重ねて見てくれているだろうから
「私はおもちゃなんかじゃない」
君になったつもりで叫ぶよ
「こころに触れられるのは、こころだけだから」
皆、辛い恋愛がある
光栄なことに、その思いを私は聞かせてもらっていたから
毎回、そのステージに見にきてくれている友達に思いをシンクロさせて、思いを馳せてセリフを言っていたよ。
たくさんのこころが折り重なって…
私だけじゃなくて
舞台だから「ライブ」だから
「ライブ」は「生きている」ことそのものだから
見ているお客さんのこころもあって
作り上げられる世界は本当にすごいなと思う。
他になんかあったかなぁ…言い忘れてること…
あ!(>_<)
最後のコズが死ぬシーンでは
血糊を仕込む段取りは、ゲネで忘れており
やべー…血糊忘れた…あ…リンゴの皮が口の中に…もしかしてこれペロッと出せば血に見えるんじゃね…?!
とか、考えて、自分で自分に笑ったために
血糊は無しで、リンゴも本当に食うな!
と、なったにも関わらず、本番で初めて血糊を成功させ
えんちゃんに「練習でできてないことをやるんじゃない!」
「じゃあ次からはやらないほうがいい?」
「できたんだから、もうやってもいいに決まってるでしょ!」
と、怒られたりもあったという血糊成功秘話…
しかし、問題は、私の唾の量…
唾液少ねえぇぇぇ!!!(>_<)
そこで、私はリンゴを食べてリンゴの液で血糊の潤いにすることにしたものの…
それを初めて試みたステージでは
リンゴの実っこまで血糊と一緒に出していたということもありつつ…
さらに、本気になると、リンゴを…
片手でブシャっと潰した「コズどんだけ怪力なんだよ…」という回もありつつ…
さらに、コズになりすぎて、ムゥマにマジギレして、リンゴを床に叩きつけたら
グシャグシャに床に散乱して、諭吉が困った回もありつつ…
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないくせに」
「なんでわかるの?」
これは、昔、私が付き合う人の理想の条件の一つに「大丈夫じゃない大丈夫をわかってくれる人」
とかいう懐かしい理想だったなぁとか思い出しつつ…
とにかく改めてこのエンドロールの行進を書き終わることで
TOYの終わりを改めて実感している。
そうそう、コズの携帯の着信音は「聖者の行進」だった
これにも実は秘話があるよね、えんちゃん(笑)
実は私は脚本に、練習にメンバーが集まらないのを想定して
各シーンを区切っており、その段落に「〜の行進」と書いていて
なんでかというと
私…
「聖者の行進」を「オモチャの行進」だと思っていたニアミスがあるわけで…(´Д`)
ほんっとバカ(T_T)
そんなこんなで…
舞台が終わった最後
悲しくて泣くと思っていたけれど
泣かなかった。
それどころか、自分の中のコズが無くなった
むしろ、あったかどうかもわからない
あの不思議の国は本当にあったのか?
それすらわからない
あこちゃんは、あこちゃんにしか見えないし
諭吉も諭吉にしか見えないし
トコロテンもトコロテンにしか見えない
まるで、夢を見ていたことを忘れたみたいだ…
微かに覚えているのは
あの舞台の最中に
さよならをできたこと。
「忘れないで、私がいたこと。私の名前はCorazon、心…。その胸にある心に、私はいる。」
目を見ていた
一人一人…あの不思議の国の住人に
目を見てお別れができた
ありがとう、役者の皆。
あの子達に会わせてくれてありがとう。
本当にありがとう。
ありがとう。
「君が「コズ」として舞台で花開くことで、コズの想いも、君の長年ため続けた想いも昇華され、また明日を歩いていけると思うよ。
花は開いてこそ存在感を発し、美しさをわかってもらえるんだよ。コズの花が開く瞬間に立ち会えないのは残念だ。君にしがらみは一切必要ない。」
コバン、このメールを私は舞台の最中にも何回も読んだ。
涙が出る。
長年の想いは昇華され、私はそのしがらみから開放されつつある毎日を送っているよ
消すことのできなかった過去に好きだった人とのメールや写真…
消去ボタンを押せていけている
ありがとう…。
ありがとう……。
えんちゃん、沢山困らせたね、ごめんね、ありがとう…。
アダルト、わかってくれて、支えてくれてありがとう…。
ありがとう…。
ありがとう。
どうか大切なものを失わないで
理屈じゃない
「感じているもの」
それが
この世界の
「全ての理」
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そして・・・
劇お疲れ様!!